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大和田登展「BLINKS W DigitalのLabyrinthから円環作用へ」
11月30日(月)〜12月12日(土)
15:00〜20:00 最終日18:00まで
7日月曜日休廊 6日日曜日はオープン
レセプション12月5日〈土〉17:00より





今回は大和田登のBLINKSの4回めの展覧会になり、大和田の古くからの盟友にして理解者である森下泰輔が本展覧会のキュレーターをつとめております。
 大和田はこれまでもBLINKSというテーマが象徴しておりますが、写真と映像で一貫して視覚と知覚について追求してきました。今回は、見ること自体をテーマに、作品を一種の自己言及的な装置に仕立てましたが、そこには大和田が高校生の頃から親しんできたマルセル・デュシャンの独身者の機械、ジェームズ・ジョイス、レーモン・ルーセルなどの影響もあるのかも知れません。しかし大和田本人はこの一見観念的な思考実験に自分の問題として真剣に取り組んでおり、本気で答えを引き出そうとしています。是非、大和田の思考実験にお立ち会いください。

アートラボ・アキバ:本展プロデューサー
地場賢太郎




大和田登「見ることの迷宮」について

大和田登の主題とは常に認識論に立っている。
作家は、見るということに主眼を置いて、カメラの光学的機能であるシャッターの構造と裸眼視により私たちが見ることとを主軸としている。

かつてアンディ・ウォーホルが手わざによるデッサンを否認し、カメラアイによる視覚像に変換していった、たとえばそれは吉本隆明が名付けた「世界視線」の考現学的分析に等しく、それが大和田登の芸術上の興味でもある。
今回の個展は前3回の個展時に追及してきた瞬き=blinksの自らの眼球を撮影した映像そのものをモチーフとした自己言及的な作品ともなっている。

大和田は前回の個展で発表した映像作品をコマ撮りしたものを再度スライドショーに変換した再撮影作品を出品しているが、これらはベンヤミンが「複製技術時代の芸術」で提唱し、近年はシミュレーショニズムの発端にもなったジャン・ボードリヤール「象徴交換と死」にもかかわる、「鏡の部屋における無限の乱反射」という情報化時代の超認識論もまた織り込む形となっている。

そしてプロジェクターによる穴をうがった板を介在させた投影もまた、自己の物理的生体の一部=眼の機能と重ねる行為は、あのポップが言及したペンディドット=印刷の網目を彷彿とさせる。ここで大和田はわたしたちの今日的認識そのものがもはや古典的な自然との対比ではすでにないことを物語る。人工自然からのその再再現、そしてそのまた認識の彼方に興味をシフトさせるとき、それは人間存在とわたしたちの世界(内=外=存在)をめぐる新たな謎を提起し、場合によっては見ることの迷宮に鑑賞者をいざなう神秘のゲームに否応なく参加を強いることにもなるのである。

本展キュレーター
森下泰輔(美術評論家 / 現代美術家 / アートプロデューサー)














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